2011年7月23日 (土)

指揮 ドゥナルク 録音 2000年

<CD 364>

指揮 オーガン・ドゥナルク (オハン・ドゥリアン)
演奏 モスクワ交響楽団
録音 2000年 ライブ録音

オーガン・ドゥナルク (オハン・ドゥリアン) 1922~

エルサレム生
イスラエル人の作曲家、指揮者。
いわゆる幻の指揮者と言われる人達の一人で、経歴などははっきりしない。
ジャン・マルティノンに師事し、ヨーロッパやロシアで指揮活動をしている人のようだ。
彼はトスカニーニやカラヤンなどの大指揮者と比肩し得る指揮者であると高く評価する向きもあるようだ。
録音もいくつか残されている。

モスクワ交響楽団

1989年に設立された比較的新しい楽団である。
1930年に設立されたモスクワ放送交響楽団や1951年に設立されたモスクワフィルハーモニー管弦楽団とは別の団体である。

第1楽章 19'32"
第2楽章 17'14"
第3楽章   6'53"
第4楽章 13'29"
 合計   57'08

第1楽章はかなりゆっくりしたテンポだが部分的にはもっと遅い部分や速い部分があり、テンポは揺れている。
リズムは決して歯切れ良いとは言えず、粘り気味で重い。
トーンは全体的に大きく、変化は小さい。
楽章全体ではドロドロとした印象だ。
第2楽章もゆっくりしたペースで、リズムは重く、全く飾らない演奏で、通常情感を込めた演奏が多いのだが、逆に情感を排除したような印象だ。
中盤からは重いリズムは変わらず、深く沈んだ印象となる。
序盤が飾らない演奏だっただけに、中終盤の深さが印象的である。
第3楽章もゆったりしたテンポで、リズムもやや重いため、よくある軽快な印象とは異なり荘重な印象である。
第4楽章もゆったりとしたペースで、相変わらずリズムが重い。
打てば響くようなレスポンスの良い演奏では決してない。
テンポはかなり揺れている。
多くの変奏曲で構成され、変化の多い楽章であるが、あまりそれが実感されない演奏スタイルだ。

比較的新しい録音だが、音はクリアーではなく、録音状態はあまり良くない。
これで損をしている感じもある。
この演奏は良くある重厚な演奏でもなく、軽快できびきびした演奏でもない一風変わった演奏だ。
重い演奏だ。
重いと言っても重厚ではなく、鈍重と言っても良いだろう。
画一化されないユニークで一風変わった演奏で、こういう演奏があってもよいのではないだろうか。

CD 364 Ogan Durjan'narc (Ohan Duryan) ;Moscow SO 2000

Dujannarc2000

2011年7月 3日 (日)

指揮 ムラヴィンスキー 録音 1961年

<CD 362>

指揮 エフゲニー・ムラヴィンスキー
演奏 レニングラードフィルハーモニー管弦楽団
録音 1961年6月 ベルゲン音楽祭のライブ録音

エフゲニー・ムラヴィンスキー

1903~1988年
ロシア サンクト・ペテルブルグ生
ロシア人の指揮者。
早くに父を亡くし、アルバイトをしながらレニングラード音楽院で学ぶ。
マリンスキー歌劇場の副指揮者を務めた後、全ソ連指揮者コンクールに優勝し、1938年にレニングラードフィルハーモニー管弦楽団の指揮者となる。
以後亡くなるまで50年間の長きに渡りこの楽団の指揮を執る。
ムラヴィンンスキーはレニングラードフィルとともにロシア国内はもちろんヨーロッパやアメリカへ演奏旅行を行う。
またロシアの作曲家の作品の多くを初演している。
それらの功績に対しロシアはもちろんヨーロッパ各国からも数々の栄誉を受けている。

レニングラードフィルハーモニー管弦楽団

レニングラードフィルハーモニー管弦楽団は1882年に創立された楽団で、1938年にムラヴィンスキーが指揮者に就任後50年間に渡り指揮者を務め同楽団の名声を高め、ロシアはもちろん全ヨーロッパでも屈指の楽団と評価された。
現在はサンクト・ペテルブルグフィルハーモニー管弦楽団と改称されている。

第1楽章 13'18"
第2楽章 15'01"
第3楽章   5'26"
第4楽章 11'38"
 合計   45'23

第1楽章は、とても速いテンポで、叩きつけるような激しいリズムの緊迫した演奏だ。
オーケストラは一糸乱れず、激しくかつ厳しい演奏を展開して行く。
もちろん単なる絶叫型の演奏ではない。
強音と弱音の切り替えが巧みで、単調さは全く感じない。
鋼(はがね)のような強靱な演奏だ。
第2楽章は、冒頭で管楽器がたっぷりビブラートを効かせる。
弦のアンサンブルも緊密である。
ここでも音の強弱、緩急の取り方が自然かつ巧みで、濃い陰影をもつ大変彫りの深い演奏だ。
中盤以降も見事な合奏が続き、雄大な演奏が展開されて行く。
第3楽章はひたすら速いテンポと激しいリズムに終始する。
第4楽章もテンポが速く、リズムも激しく、打楽器、管楽器、弦楽器が一体となった激しく、鋭く、緊迫した構成の演奏である。
集中力と推進力がすごい。
オーケストラは速いテンポでも乱れることなく、緊密なアンサンブルは全く隙がない。
後半の静寂部で一息つき、ほっとするのも束の間、激しい合奏のフィナーレとなる。

この演奏の集中力、推進力は尋常ではない。
冷徹と思えるほど、とても厳しく、激しい演奏だ。
この指揮者とオーケストラの過去に紹介した2つの演奏よりも激しく厳しいものだ。
指揮者とオーケストラの凄さを存分に見せつけられた。

CD 362 Evgeny Mravinsky Leningrad PO 1961/6

Mravinsky196106

2010年12月 5日 (日)

指揮 プレトニョフ 録音 2006年

<CD 343>

指揮 ミハイル・プレトニョフ
演奏 ロシア・ナショナル管弦楽団
録音 2006年6月

ミハイル・プレトニョフ 1957~

 ロシアのピアニスト、指揮者。
ロシアのアルハンゲリスク生、音楽一家に生まれ、幼い頃から才能を発揮する。
1978年にチャイコフスキーコンクールで金賞を得る。
ピアニストとして世界各地で演奏を行い、高い評価を得る。
1990年にロシア・ナショナル管弦楽団を設立し、音楽監督となる。
現在、ピアニストと指揮者の両方で世界的に活躍している。

ロシア・ナショナル管弦楽団

 1990年に設立され、ロシア国内はもちろん世界中で演奏会を行い、その実力は世界でも屈指のオーケストラと評価されている。

第1楽章 16'42"
第2楽章 15'59"
第3楽章   5'45"
第4楽章 11'08"
 合計   49'34

 第1楽章は速めのテンポだが、局部的にテンポを揺らしていて、緩急が交錯している。
変化の富む演奏との印象も受けるが、単調さを避ける意味もあるのかも知れない。
リズムは跳ねるような独特のものだが、ピリオド奏法的な部分もあり、こちらも変幻な演奏という印象に寄与している。
音量の変化はそれほど大きくはないが、音色は澄んだ透明感のあるもので、きもちがよい。
 第2楽章は落ち着いていて、情感がたっぷり込められた演奏だ。
澄んでいて透明感のある音色と相まって、とても美しい。
後半も節度ある演奏で、きちんと造形された美しさが保たれている。
この楽章はテンポもごく自然である。
 第3楽章は序盤はきびきびした軽快な演奏だ。
中盤はテンポを緩め、牧歌的な印象を強調している。
終盤は再びきびきびした演奏に戻る。
 第4楽章は序盤はきびきびしていてきもちよい演奏だ。
中盤以降はテンポを巧みに変化させて、自在感、立体感を演出するとともに、緊張感を継続させている。
この楽章全体を通して飽きず聴き通すことができた。

 楽章毎に工夫をこらして、聴衆に指揮者の意図を訴えている。
やや個性的な演奏だが、指揮者の工夫が聴衆によく理解できる。
結果としては、変化に富んだ聞き応えのある良い演奏だと感じた。
 オーケストラの緊密なアンサンブルと透明感のある澄んだ音色は素晴らしい。
オケの実力が十分演奏に発揮されている。

CD 343 Mikhail Pletnev Russian NO 2006/6

Pletnev

2009年11月20日 (金)

指揮 フェドセーエフ 録音 2004年

<CD 291>

指揮 ウラジーミル・フェドセーエフ
演奏 モスクワ放送交響楽団
録音 2004年12月

第1楽章 13'25"
第2楽章 13'47"
第3楽章   6'12"
第4楽章 12'05"
 合計   45'25"

ウラジーミル・フェドセーエフ
1932~

サンクト・ペテルブルグ生まれ、ロシア人の指揮者。
ロシアで音楽を学び、1971年にレニングラードフィルハーモニー管弦楽団の客演指揮者となる。
1974年にロジェストヴェンスキーの後を継いでモスクワ放送交響楽団の指揮者となる。
ロシアだけではなく、ヨーロッパや日本など国際的に広く活躍している。

モスクワ(チャイコフスキー)放送交響楽団

1930年に設立され、1974年からフェドセーエフが指揮者を務める。
チャイコフスキーの音楽を中心に演奏したため、楽団名にチャイコフスキーの名前を冠している。

第1楽章は快速なテンポで、リズムが踊り、豪快かつワイルドな印象の演奏だ。
細部にはこだわらない求心的な演奏だ。
第2楽章も細部にはこだわらず、速いテンポで、ストレートかつ骨太の演奏が展開される。
後半は豪快で猛々しい。
第3楽章はリズミカルで力感あふれる演奏だ。
第4楽章もリズムが踊り、豪快で力強い演奏だ。
オーケストラも荒々しい演奏を展開している。

洗練された演奏とは対極にある演奏だ。
いかにもロシア的な感じがするといえば失礼だろうか。
細部にこだわらない豪快な演奏だ。
型破りのエロイカと言えるだろう。

CD 291 Fedoseyev Moscow BSO 2004/12

Fedosseyev04

2008年3月 9日 (日)

指揮 ムラヴィンスキー 録音 1961年

<CD 202>

指揮 エフゲニー・ムラヴィンスキー
演奏 レニングラードフィルハーモニー管弦楽団
録音 1961年4月 ライブ録音

第1楽章 13'02"
第2楽章 14'41"
第3楽章   5'13"
第4楽章 11'21"
 合計   44'19"

エフゲニー・ムラヴィンスキー 1903~1988年
ロシア サンクト・ペテルブルグ生

ロシア人の指揮者。
早くに父を亡くし、アルバイトをしながらレニングラード音楽院で学ぶ。
マリンスキー歌劇場の副指揮者を務めた後、全ソ連指揮者コンクールに優勝し、1938年にレニングラードフィルハーモニー管弦楽団の指揮者となる。
以後亡くなるまで50年間の長きに渡りこの楽団の指揮を執る。
ムラヴィンンスキーはレニングラードフィルとともにロシア国内はもちろんヨーロッパやアメリカへ演奏旅行を行う。
またロシアの作曲家の作品の多くを初演している。
それらの功績に対しロシアはもちろんヨーロッパ各国からも数々の栄誉を受けている。

レニングラードフィルハーモニー管弦楽団は1882年に創立された楽団で、1938年にムラヴィンスキーが指揮者に就任後50年間に渡り指揮者を務め同楽団の名声を高め、ロシアはもちろん全ヨーロッパでも屈指の楽団と評価された。
現在はサンクト・ペテルブルグフィルハーモニー管弦楽団と改称されている。

第1楽章は早いテンポで、リズムがシャープで音の強弱がはっきりとして、さっそうとしていて、なおかつ迫力のある演奏である。
第2楽章は一歩一歩大地をしっかり踏みしめて行進するような印象を受ける。
後半は強弱のコントラストが高く、陰影の濃い演奏である。
第3楽章は力強く、緊張感をもった演奏である。。
第4楽章は早いテンポで弦および管楽器が響き渡り、迫力満点で、スケールの大きさを感じる。

この演奏はライブで、68年のスタジオ録音より激しく、迫力のある演奏である。
しかしレニングラードフィルの音は強音でも荒れや乱れがなく素晴らしい。
1961年の古い録音にしては音が良いのはありがたい。

CD 202 Mravinsky Leningrad PO 1961/4

Muravinsky61

2006年10月10日 (火)

指揮 スヴェトラーノフ 録音 81年

<CD 112>

指揮 エフゲニー スヴェトラーノフ
演奏 ロシア国立交響楽団
録音 1981年

第1楽章 18'08"
第2楽章 16'56"
第3楽章   5'41"
第4楽章 11'45"
 合計   52'30"

エフゲニー スヴェトラーノフ
1928~2002
ロシア モスクワ生

モスクワ音楽院で学び、ボリショイ歌劇場管弦楽団、ロシア国立交響楽団の指揮者を長く務めた。
その後、フリーとなり、ロンドンフィルハーモニー交響楽団の客演指揮者などを務めた。
多くのロシア音楽の録音を残し、また、ピアニスト、作曲家としても活躍した。

この演奏は骨太で、ダイナミックでエネルギッシュなものである。
第1楽章は躍動するようなリズムで力感あふれる演奏である。
あふれんばかりの音の泉は洪水寸前である。しかし、音は美しく瑞々しく、特に弦は美しい。
第2楽章は透明感があり勇渾な演奏であるが、中間部で管が無神経な音を出すのが惜しい。
第3楽章は力強くはげしい演奏である。
第4楽章は力感あふれる演奏であるが、その中にくっきりとした陰影と透明感を感じる。

CD 112 Svetlanov Russia NSO 1981

Svetoranov

2006年1月24日 (火)

指揮 ムラヴィンスキー 録音 68年

<CD 021>

指揮 エフゲニー ムラヴィンスキー
演奏 レニングラードフィルハーモニー管弦楽団
録音 1968年10月

第1楽章 13'43"
第2楽章 15'10"
第3楽章  5'22"
第4楽章 11'34"
 合計   45'49"

エフゲニー ムラヴィンスキー 1903~1988年
ロシア サンクトペテルブルグ生

 30代でレニングラードフィルハーモニー管弦楽団の指揮者に就任後、50年間に渡り指揮者を務め、楽団を第1級のオーケストラに育成した。

 この演奏はロシア人の指揮者、楽団のものとは思えず、とても洗練された演奏である。まるでヨーロッパの楽団と思えるほどベートーベンにマッチしている。早めのテンポながら、リズム感があって、弦や管も落ち着いて堂々として美しい演奏を展開している。品性を感じる演奏である。

CD 21 Mravinsky Leningrad PO 1968/10

Murav

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