指揮 アントニーニ 録音 2006年

<CD 388>

指揮 ジョヴァンニ・アントニーニ
演奏 バーゼル室内管弦楽団
録音 2006年9月

ジョヴァンニ・アントニーニ

 1965~
イタリアのミラノ生、イタリア人の指揮者、リコーダー奏者。

 1985年にバロックアンサンブルのイル・ジャルディーノ・アルモニコを設立し、指揮者となる。
古楽器とピリオド奏法によるバロック音楽の指揮者として活躍する。
バーゼル室内管弦楽団へはしばしば客演指揮者として招かれる。
現代音楽も得意としており、レパートリーは広い。
客演指揮者としてベルリンフィルへも登場している。

バーゼル室内管弦楽団
 スイスのバーゼルに本拠地を置く室内楽団。
ただし、1926年に設立され1987年に解散した同名の楽団は別の団体である。
 1984年に若手演奏家達が集まって新たに設立された。
主席指揮者を置かず、ホグウッドが客演指揮者を長く勤めた。
その後はアントニーニなど多くの指揮者が客演した。
現代音楽も得意としている。
また、古楽器とモダン楽器を使い分ける特徴もある。

第1楽章 16'10"
第2楽章 14'00"
第3楽章   5'32"
第4楽章 11'54"
 合計   47'36"
 
 第1楽章は和音の強烈な音から始まる。
以後もやや過激とも思われるインパクトのある演奏が続く。
テンポが速く、リズムがはっきりしていて、強音も弱音も明瞭に聞こえる。
室内楽団の演奏だが、ピリオド奏法ではなく現代風の活き活きとした堂々たる演奏だ。
弦も管もよく鳴っていて、楽器は古楽器によるものではないかも知れない。

 第2楽章はテンポはやや速いが、とても情感が込められていて、旋律を美しく歌わせている。
思わず引き込まれてしまう。
中盤以降は力強いスケールの大きな演奏だ。
 第3楽章も速いテンポでリズミカルで、生気あふれる演奏だ。
 第4楽章は前半はややパワーをセーブ気味だが、中盤以降はパワー全開となる。
 
 全体を通して、とても勢いのある演奏だが、パワー優先ではなく音楽性を重視しているようだ。
弦も管も音をきちんと出しきっていて、きもちよい演奏だ。
このところ、中堅ながらも実力者の指揮者の演奏が続き、とても楽しい気分にさせられる。

CD388 Giovanni Antonini,kammer Orchestra Basel;2006/09

Antonini2006

| | コメント (1) | トラックバック (0)

指揮 カンブルラン 録音 2009年

<CD 387>

指揮 シルヴァン・カンブルラン
演奏 バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
録音 2009年2月14日

シルヴァン・カンブルラン 1948~

 フランス アミアン生、フランス人の指揮者。
始めはトロンボーン奏者として活躍したが、1975年に指揮者へ転向した。
ベルギー王立歌劇場、フランクフルト歌劇場の音楽監督を勤め、現在はバーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)の主席指揮者を勤めている。
2010年には読売日本交響楽団の指揮者も兼任している。
ヨーロッパやアメリカの主要なオーケストラへの客演も多い。
メシアン、ベルクなどの現代音楽も得意としていて、演奏会のプログラムには工夫をこらし、ハイドン、モーツァルト、ベートーベンなどの曲と現代音楽を組み合わせることも多い。

バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)

 1946年に設立された楽団で、バーデン=バーデンに本拠地を置く。
クラシカルな曲と現代音楽の両方を得意とする楽団である。
初代の首席指揮者はハンス・ロスバウトで、コルトやギーレンなどが首席指揮者を務めた。
 
第1楽章 16'20"
第2楽章 12'48"
第3楽章   5'34"
第4楽章 10'37"
 合計   45'19"

 第1楽章は出だしの和音が特徴的である。
速いテンポで、力強く勢いのある演奏だが、ゴツゴツした感じはなく、明るく、すっきりとして伸びやかな演奏だ。
 第2楽章も速いテンポで、適度に陰影と情緒を施しつつも、力強くしっかりした演奏だ。
中盤の盛り上がりも壮大なものだ。
 第3楽章は全体的に力強く、シンフォニックな響きの演奏だ。
第4楽章は軽快なテンポで、力強く大きな演奏だが、弾力性があり柔らかで、決して剛直な演奏ではない。

 テンポが速く、力強い演奏だが、力任せではなくコントロールが行き届き、洗練された演奏である。
全楽章とも安定していて、メリハリがあり、統一された印象がある。
やはりドイツ風というよりフランス風の演奏なのだろうか。
前回紹介したライスキと同じくヨーロッパの中心部で活躍する指揮者ではないが、実力者であると感じる。

 オーケストラもヨーロッパの中堅の楽団らしく、よく鳴り、洗練された演奏を展開している。

CD387 Sylvain Cambreling,SWR Symphony Orchestra Baden-Baden&Freiburg;2009/02

Cambreling

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ライスキ 録音 2010

<CD 386>

指揮 ヴォイチェク・ライスキ
演奏 ポーランド室内フィルハーモニーオーケストラ
録音 2010年

ヴォイチェク・ライスキ 1948~

ポーランド ワルシャワ生、ポーランド人の指揮者
 ワルシャワ、ウィーン、ケルンで音楽を学ぶ。
1971年にワルシャワ歌劇場の音楽監督となる。
その後、ポズナンフィルハーモニー、ボン・ベートーベンホール管弦楽団の音楽監督を務める。
1980年にポーランド室内フィルハーモニーを創設する。
1993~2006年にポーランド放送交響楽団の音楽監督を務めた。

ポーランド室内フィルハーモニー管弦楽団

 力のある若手音楽家を集めて、1980年にライスキによって設立された室内楽団。
バロック、古典から現代音楽まで幅広いレパートリーをもつ。
 
第1楽章 15'55"
第2楽章 13'54"
第3楽章   4'54"
第4楽章 10'25"
 合計   45'08"

 第1楽章は快い速さで、音色は明るい。
ピリオド奏法的な演奏で、音の動きが速い。
リズムは荒々しく、烈しい演奏だ。
最新の録音技術を採用していることと相俟って、臨場感あふれる演奏だ。
 第2楽章は序盤からテンポは速い。
穏やかだが芯があり、辛口の演奏だ。
音の強弱、速度の緩急にかかわらず、どのパートも常にテンションがかかっている。
中盤以降はテンションはピークに達し、堅固で壮大な演奏である。
音量の強いパートと弱いパートのデシベル差は大きく、録音の良さも加わって、手に汗握る迫力がある。
 第3楽章も牧歌的な雰囲気より、力強さ、テンションの大きさが優勢である。
 第4楽章も最初からテンションの高い演奏が続く。
ハイテンションのまま、エネルギッシュに突っ走る大変密度の高い演奏だ。

 室内楽団の演奏だが、決してバロックやハイドン的な演奏スタイルではなく、独自の烈しさとテンションの高さをもった演奏だ。
楽団員は比較的若いそうで、若さのエネルギーが凝縮された演奏だ。
録音状態が大変良いので、オーディオファンには大いに受け入れられるだろう。

CD386 Wojciech Rajski Polish chamber Philharmonic Orchestra;2000

Rajski2010

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 セル 録音 1957年

<CD 385>

指揮 ジョージ・セル
演奏 ベルリンフィルハーモニーオーケストラ
録音 1957年8月 ザルツブルグ音楽祭でのライブ録音

ジョージ セル 1897~1970
ハンガリー ブダペスト生
ヨーロッパ各地で活躍後、渡米中に第二次大戦が勃発したため、アメリカに留まる。
1946年にクリーブランド管弦楽団の指揮者となり、1970年まで指揮者を勤め、同楽団をアメリカの五大楽団に押し上げた。

ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の設立は1882年で、設立当初はブラームスやドボルザークも指揮台に立った。
ハンス・フォン・ビューローが初代の常任指揮者となり、発展の基礎を築いた。その頃、リヒャルト・シュトラウスやマーラーも指揮台に立っていた。
その後、ニキシュ、フルトヴェングラーが常任指揮者となった。
戦後の混乱期にチェリビダッケが一時指揮棒を執ったが、やがてフルトヴェングラーが指揮者に復帰した。
1955年からはカラヤン、1989年からはクラウディオ・アバド、そして2002年からサイモン・ラトルが常任指揮者となっている。
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団と並んで名実ともに現在最も著明な楽団である。
 
第1楽章 15'09"
第2楽章 16'16"
第3楽章   5'45"
第4楽章 11'43"
 合計   48'53"

 第1楽章はテンポは標準的だが、リズムに弾力があり、緊迫し、引き締まった演奏だ。
しかし、ゆるめる部分はちゃんとゆるめており、硬軟取り混ぜた見事な演奏だ。
 第2楽章は出だしはトーンを極端に抑えている。
静寂な演奏が続き、厳粛な雰囲気を十分演出している。
後半は荘厳さを失わず雄大な演奏となる。
この楽章も大変うまくまとめている。
 第3楽章も硬軟をうまく使い分け、ソツなく手堅くまとめている。
 第4楽章は躍動感あふれるエネルギッシュな演奏である。
終始アクティブな演奏で、最後はハイテンションで終わる。

 モノラル録音なのが惜しいが、録音状態は悪くない。
セルらしいソツのない演奏で、細部にも注意が払われている。
調子を細かく変化させ、小さな波と大きな波とうまくからみ合わせていて、ハイレベルな演奏だ。
終始飽きることなく、緊張して最後まで聴き入ることができた。
セルは完璧主義者であるということをしばしば聞くが、この演奏を聴くとその意味がわかるだろう。

CD385 George Szell Berlin Philharmonic orchestra;1957/08

1957

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 朝比奈 録音 1975年

<CD 384>

指揮 朝比奈 隆
演奏 大阪フィルハーモニーオーケストラ
録音 1975年10月 ドイツでのライブ録音

朝比奈 隆 1908~2001年
東京生

 大学の法学部を卒業後、文学部へ入り直す。
その後音楽学校に入る。
1940年、新交響楽団を指揮しデビュー。
その後関西を中心に活躍、さらに満州に渡り指揮活動を行う。
戦後引き上げ、大阪で活躍。
1960年に大阪フィルハーモニー交響楽団の指揮者になり、93才で亡くなる直前まで指揮活動を行った。
ベートーベン、ブラームス、ブルックナー、チャイコフスキーを得意とし、特にブルックナーは日本はもちろん、国際的にも評価が高かった。

大阪フィルハーモニー管弦楽団

 1947年に朝比奈が中心となって関西交響楽団として設立された。以後2001年まで朝比奈が指揮者を務め、日本国内のみならず海外公演も積極的に行い、その実力は世界中で認められている。
現在は大植英治が指揮者を務め、国内のオーケストラとしてはトップクラスの幅広い活動を行っている。

 この演奏は大阪フィルの初のヨーロッパ公演のドイツにおけるライブ録音である。
 
第1楽章 16'58"
第2楽章 15'39"
第3楽章   6'09"
第4楽章 12'51"
 合計   51'37"

 第1楽章はゆったりと、しかもどっしりとしていて、堂々たる演奏だ。
朝比奈は自分のペースを崩さず、オーケストラも伸び伸びと演奏している。
ただし、時折テンポに揺れを感じる。
朝比奈はまだ60歳前半のせいか、この演奏には生気とみずみずしさを感じる。
 第2楽章も力みも小細工もない正攻法の堂々たる演奏である。
曲の流れもよどみがない。
ただ一本調子に感じなくもない。
 第3楽章も力が入り過ぎず、むしろリラックスして演奏しているようだ。
伸びやかな演奏で、軽快で牧歌的な雰囲気がよく表現されている。
 第4楽章も足がしっかり地に着いた演奏だ。
曲想の変化が多い楽章だが、きちんと対応できている。
特に後半は勢いが衰えず、好印象を受ける。

 1975年は約40年も昔である。
私が社会人になって3年目なので、当時の社会情勢ははっきり記憶している。
日本は高度成長のさなかにあったが、73年のオイルショックの影響が残っており、組み立て型の産業は好調だったが、素材産業は不況に見舞われていた。
日本列島改造論に起因するインフレーションが起きていて、毎年給料は上がったが、物価の上昇は激しかった。
大気汚染などの公害問題も深刻であった。
パソコンやワープロは普及しておらず、書類はすべて手書きであった。
国内の出張は航空機の使用が認められず、寝台列車や新幹線を利用していた。
円はドルに対しとても安かった。
国内でさえ航空機の利用は多くなかったので、当然海外旅行もまだポピュラーではなかった。
 そんな時期に海外公演、しかも本場のドイツで公演を行ったのはさぞご苦労だったことだろう。
しかし、このCDを聴いて安心した。
緊張もなく日頃のペースで良い演奏を行った。
日本のオーケストラの海外公演の先駆的役割を立派に果たした功績は大なるものがある。
これは日本人として誇れることだ。
ドイツでの評判も好評だったのは納得できる。
CDの第4楽章が終わったとき、思わず拍手をおくっていた。

CD384 Takashi Asahina,Osaka Philharmonic orchestra;1975/10

Asahina75

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 メータ 録音 2009年

<CD 383>

指揮 ズービン・メータ
演奏 ロスアンジェルスフィルハーモニーオーケストラ
録音 2009年12月 ライブ録音

ズービン・メータ 1936~

 インド ボンベイ生、インド人の指揮者。
ウイーンで音楽を学び、1959年にウイーンフィルを指揮してデビューした。
その後、モントリオール、ロスアンジェルスフィル、ニューヨークフィルの指揮者を務め、77年からはイスラエルフィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めている。
オーケストラの曲はもちろん、オペラの指揮も得意としている。
ただし、不思議なことにベートーヴェンやマーラーについては全曲の録音を残していない。

ロスアンジェルスフィルハーモニー管弦楽団

 ロスアンジェルスフィルハーモニー管弦楽団はアメリカのカルフォルニア州を拠点とするオーケストラで、1919年に設立された。
クレンペラー、メータ、ジュリーニ、プレヴィンなどが指揮者を務めた。
特にメータは15年間の長きにわたり音楽監督を勤め、この楽団を国際的な地位に引き上げた。
現在はドゥダメルが音楽監督に就任している。
この楽団は毎夏にハリウッドボウルで屋外コンサートを行うこともよく知られている。。

第1楽章 15'36"
第2楽章 16'00"
第3楽章   5'53"
第4楽章 12'15"
 合計   49'44"

 第1楽章はほどよいテンポで、安定した演奏だ。
堂々としていて、重量感がある。
音の広がりと奥行きがあり、堅固な建築物に接しているようだ。
 第2楽章も落ち着いた堂々たる演奏で、奇をてらわず、重量感があってとてもスケールが大きい。
意識的なテンポの揺れや音量の変化もなく、音楽の流れにいささかの不自然さもない。
終始、安定感と充実感に満たされた演奏だ。
 第3楽章も安定していて、軽妙さと力強さがバランスしている。
 第4楽章も安定して重厚壮大な演奏だが、曲想の変化に柔軟に対応していて、飽きることなく最後まで聴かせてくれる。

 メータは彼のキャリアからして十分大家と言えるが、その演奏スタイルは今風の現代的なものではなく、彼の先輩のモントゥ、クレンペラー、クーベリックなどの巨匠達のスタイルを受け継いでいるように思う。
その点では前に紹介した2011年の録音と同じように感じられた。

 ロスアンジェルスフィルも自信に満ちた演奏で素晴らしく、アメリカのどの楽団にもひけをとらないばかりか、ヨーロッパの一流楽団にも並ぶと思えるほど充実している。

CD383 Zubin Mehta,Los Angeles Philharmonic orchestra;2009/12

Mehta2009

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ケンドリンガー 録音 2009年

<CD 382>

指揮 マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー
演奏 K&Kフィルハーモニーオーケストラ
録音 2009年5月28日

マティアス・ゲオルク・ケンドリンガー 1964~

 オーストリアのチロル生、オーストリア人の指揮者、作曲家。
最初は父親からアコーディオンを習う。
1981年よりステージで音楽活動を行う。
2002年にK&Kフィルハーモニー管弦楽団を設立、続いて2004年にK&Kオペラ合唱団を設立。
K&Kフィルと組んでヨハンシュトラウス、ベートーヴェン、モーツァルト、ドボルザークなどの録音を残すとともに演奏活動、作曲活動を行っている。

K&Kフィルハーモニー管弦楽団
 2002年にケンドリンガーにより設立された楽団。
現在70名の常勤演奏家により構成されている。
エロイカは50名で取り組んだ。

第1楽章 11'16"
第2楽章 15'33"
第3楽章   5'27"
第4楽章 12'07"
 合計   44'21"

 第1楽章はスポーツカーに乗っているかのように速い。
繰り返しは省いているが、11分台はこれまでの演奏では最速である。
ピリオド奏法にも似た演奏で、息をも継がせず素っ飛ばす。
速過ぎて、きびきびと印象を超えているが、バロック音楽への回帰を連想させなくもない。
前例のない演奏スタイルだが、意図するのは何だろうか。
音色はクリアーで、活きの良い演奏であるのは間違いない。
 第2楽章は一転して、ゆったりした演奏だ。
一音一音を丁寧に奏して、情緒をふんだんに盛り込んでいる。
疾風のごとき第1楽章は、この楽章をより印象付けるためだったのかも知れない。
中盤以降の盛り上がりも相当なものだ。
音のレンジ幅も大きくとり、深く大きな演奏だが、オーケストラの表現力がやや不足していると感じる部分もあった。
 第3楽章はやや速めのテンポだが、第1楽章ほど速いものではない。
全体的に力強く、一本芯が通った演奏だ。
 第4楽章は気負いもなく、バランスもよく、よくまとまっていて、聴きやすい演奏だ。
終盤は快速のテンポで終わる。

 全体的に斬新な演奏で、工夫をこらした新鮮な演奏だ。
ヨーロッパを中心に活躍するケンドリンガーだが、今後聴衆が奇才の彼をどう迎え、また彼がどう応えて行くのか注目したい。

CD382 Matthias Georg Kendlinger,K&K Philharmoniker;2009/5/28

Kendlinger2009

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 メータ 録音 2011年

<CD 381>

指揮 ズービン・メータ
演奏 シュターツカペレ・ベルリン(ベルリン州立歌劇場管弦楽団)
録音 2011年1月5日 ライブ録音

ズービン・メータ 1936~

 インド ボンベイ生、インド人の指揮者。
ウイーンで音楽を学び、1959年にウイーンフィルを指揮してデビューした。
その後、モントリオール響、ロスアンジェルスフィル、ニューヨークフィルの指揮者を務め、77年からはイスラエルフィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めている。
オーケストラの曲はもちろん、オペラの指揮も得意としている。
ただし、不思議なことにベートーヴェンやマーラーについては全曲の録音を残していない。

シュターツカペレ・ベルリン(ベルリン州立歌劇場管弦楽団)

 プロイセン宮廷歌劇団のオーケストラとして1742年に設立された。
メンデルスゾーンやRシュトラウスも指揮台に立ち、ウェーバーの歌劇「魔団の射手」の初演はこの楽団による。
ワインガルトナー、E・クライバー、クラウス、クレンペラーなどが指揮をし、1992年よりバレンボイムが音楽監督を務めている。

第1楽章 15'39"
第2楽章 15'58"
第3楽章   5'54"
第4楽章 11'52"
 合計   49'23"

 第1楽章は、冒頭の和音が強烈で、その後も力の入った演奏が続く。
テンポはやや速いながらも安定している。
音に厚みがあり、リズムも弾力性に富み、大変重厚で濃密な演奏だ。
 第2楽章もテンポはやや速く、華奢の表現は全くなく、骨太のしっかりした演奏だ。
前楽章と同じく濃密で、陰影をくっきり表現している。
中盤以降はスケールの大きい重厚な演奏だ。
 第3楽章も勢いがあって、重厚で濃密な演奏である。
各フレーズをくっきりと表現している。
 第4楽章も濃厚で推進力のある演奏で、とても重量感がある。

 濃厚で推進力のある演奏は、一時代前の巨匠達の重厚壮大型の演奏スタイルを引き継いでいるように感じる。
現代の軽快で明瞭な演奏スタイルとは全く異なるもので、重厚壮大あるいはパワフルでエネルギッシュな演奏が好きな人達には大いに受け入れられるだろう。

CD381 Zubin Mehta,StaatsKapelle Berlin;2011/1/5

Mehta2011

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 中西 録音 2012年

<CD 380>

指揮 中西 哲郎
演奏 北九州伯林的管弦楽団
録音 2012年1月8日 北九州市戸畑市民会館におけるライブ録音

中西 哲郎 1960~

 北九州市生、アマチュアの指揮者。
本業は北九州市の職員である。
学生時代より所属する大学のオーケストラで演奏や指揮活動を行い、現在は北九州市を中心にアマチュアの管弦楽団や吹奏楽団の指揮者として活躍している。
指揮法については読売日本交響楽団の下野竜也氏に指導を受けている。

北九州伯林的管弦楽団

 1998年にベルリンフィルハーモニー管弦楽団に憧れる北九州市在住のアマチュアの音楽家達を中心に設立された楽団であるが、メンバーには福岡市や宮崎県、鹿児島県に在住する人もいる。
1年に1度定期演奏会が行われる。

第1楽章 18'27"
第2楽章 15'19"
第3楽章   6'20"
第4楽章 12'41"
 合計   52'47"

 第1楽章は奇をてらわないオーソドックスな演奏である。
音の切れがよく、リズムもしっかりしていて、強音も弱音もきれいである。
合奏は乱れがなく見事で、きもちよい。
オケは緊張した感じはなく、団員一人一人が平常心で落ち着いて演奏している。
 第2楽章もオーソドックスな演奏で、弦も管も充実した音を出していて、整っていて美しく流麗な演奏だ。
この楽章も団員全員が自信をもって演奏している。
 第3楽章はリズムがしっかりしていて、メリハリのある演奏演奏だ。
中盤のホルンが奏でる音もしっかりしていて、良い雰囲気を出している。
 第4楽章も各パートが自分の音をしっかり出し切っている。
それが前向きの演奏となって、この楽章のもつ活力と変幻さ、ダイナミックさをうまく表現している。

 各楽章ともアマチュアらしいオーソドックスな演奏で好感がもてた。
アマチュアの演奏では、一部のパートがとかく自信なさげな音を出して、それが全体の足を引っ張る傾向があるが、この演奏では皆が自信をもってしっかり音を出している。
それは豊富な練習と指揮者の的確な指導によるものだろう。
北九州市は人口が百万人の都市なので、クラシック音楽に熱心な演奏家が多くいて、充実した演奏ができるのだろう。
このように充実した演奏会であるのに入場料が無料であるのもありがたい。
第4楽章が終わった後の拍手には自分のものも含まれていると思うと楽しくなる。

 余談ではあるが、実演を聞いた演奏会のライブ録音を聴くのは2度目である。
1度目はもう40年以上も前だが、やはりベートーヴェンの第九交響曲であった。
当時在学中の大学のフィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会であった。
指揮は石丸寛氏、ソプラノは伊藤京子さんなどであった。
演奏会の後でこの演奏をライブ録音したLPレコードを聴いたが、演奏会での大きな感動が再びよみがえった。
 今回も実演はもちろん大いに感動したが、改めてCDを聴き直すと、指揮の安定感と演奏技術の高さが再認識された。
弦も管も打楽器もうまかった。
特に、フルート、オーボエ、ティンパニーが印象的であった。
ティンパニーは一瞬ハッとするハプニングがあったが、うまくクリアし演奏に影響はなかった。

 この演奏会に出席するために、往復8時間の日帰りドライブとなったが、とても充実した演奏会であったので疲れは全く感じなかった。
また機会があれば聴きに行きたいものである。
なお、このCDは団員の方のご好意によりいただいたものである。

CD380 Tetsuro Nakanishi,Das Orchestre in Kitakyusyu wie Berliner Philharmoniker;2012/01/08 Live Recording

Kitakyusyubo

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 マズア 録音 2008年

<CD 379>

指揮 クルト・マズア
演奏 フランス国立管弦楽団
録音 2008年7月2日 ライブ録音

クルト マズア 1927~

 ドイツ領ブリク(現ポーランド ブジェク)生
旧東ドイツで活躍した指揮者。
ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団、ライプチッヒ ゲバントハウス管弦楽団の主席指揮者を務める。
両ドイツ統合後はニューヨークフィルハーモニー管弦楽団、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団、フランス国立管弦楽団の主席指揮者として活躍した。

フランス国立管弦楽団

 フランス国立管弦楽団は1934年に設立された楽団である。
マルティノン、デュトワ、マズアなどが指揮者を務めている

第1楽章 17'16"
第2楽章 13'50"
第3楽章   5'53"
第4楽章 11'57"
 合計   48'56"

 第1楽章は軽快なテンポとリズム、明るい音色で、さっそうとしたさわやかな印象の演奏だ。
力みもない。
中盤以降はややボルテージも上がるが、節度のある演奏が続く。
 第2楽章もごく自然で淡々とした演奏だ。
テンポや音量を揺らすことはしていないが、この楽章のもつ情緒や荘厳さはきちんと表現されている。
 第3楽章は軽妙かつ整然とした演奏だ。
 第4楽章はテンポやリズムが安定していてブレのない演奏だ。
自然な流れの中で、この楽章のもつ変幻さや壮大さをきちんと表現している。

 マズアはゲバントハウスO.やニューヨークP.O.の音楽監督を務め、同世代のハイティンクと並んでクラシック音楽界の重鎮である。
この演奏ではマズアは個性を前面に出さずに、楽譜を忠実に再現しようとしているようだ。
節度ある楷書の演奏だ。
劇的な表現や切迫感はなく、穏やかでむしろゆとりさえも感じさせられる。
この姿勢は同世代のハイティンクと同様と思われる。

CD379 Kurt Masur,Orchestre National de France;2008/7/2

Masur2008

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 プレートル 録音 2010年

 明けましておめでとうございます。
本年も「ベートーベン 英雄 聴き比べ」をよろしくお願いいたします。

<CD 378>

指揮 ジョルジュ・プレートル
演奏 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)
録音 2010年5月17日 ライブ録音

ジョルジュ・プレートル

1924~ フランス ブランドル地方のヴァジエール生

 フランス人の指揮者。
パリ音楽院で学び、フランス各地の歌劇場で指揮をする。
その後世界の各地の歌劇場で指揮者として活躍。
パリ オペラ座の音楽監督も務めた。
87才の高齢ながら、2007年および2009年のウィーンフィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートの指揮者として登場し、元気な姿を全世界に披露した。

ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)

 1548年に設立された古い楽団である。
カール・ベーム、ルドルフ・ケンペ、ハイティンクなどが指揮者を務め、2012年からはティーレマンが音楽監督に就任する予定である。

第1楽章 14'39"
第2楽章 13'50"
第3楽章   5'55"
第4楽章 12'23"
 合計   46'47"
 
 第1楽章は速いテンポで力強く、リズムが明瞭でメリハリのある演奏だ。
はつらつとした若々しい演奏だ。
テンポや音量は自然に変化をつけていて、一本調子ではない。
 第2楽章はやや速いペースで、程よい情感が込められていて、陰影もくっきりと付けられている。
その後、力強さと厳かさが交錯した骨太の演奏となる。
中盤以降は激しくとても迫力があり、陰影の濃い大きな演奏だ。
 第3楽章はとても力強く、勢いのある激しいスケルツオだ。
 第4楽章は力強く、とても勢いがあるが、力任せではなく、地に足が着いていてとても風格のある堂々たる演奏だ。

 プレートルのエロイカの紹介は2006年、2009年に次いで3度目であることから、これは得意な曲の1つであろう。 
 この演奏は全体的に力強く勢いがあって若々しい演奏で、とても90歳に近い指揮者のものとは思えない。
堂々としていて風格もあり、さすが大家の演奏と感じる。
なお、前回のチェリビダッケの演奏と比較すると、演奏時間は10分以上も短い。
チェリビダッケやクレンペラーの最晩年の演奏は枯れた味わいもあったが、プレートルの演奏は万年青年のごとく若々しい。
 
CD378 Georges Pretre,Staats Kapelle Dresden;2010/5/17

Pretre2010

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 チェリビダッケ 録音 1996年

<CD 377>

指揮 セルジュ チェリビダッケ
演奏 ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団
録音 1996年1月14日 ライブ録音

セルジュ チェリビダッケ

 1912~1996年

 ルーマニア ローマン生
戦後の混乱期に、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の公募で同楽団の指揮者となる。尊敬するフルトヴェングラーの復帰に奔走し、彼の復帰後は副指揮者の立場をとる。しかし、ハードなリハーサルを要求するなど、次第に団員との溝ができ、1955年に同フィルの指揮者を辞任、以後38年はベルリンフィルを振ることはなかった。その後、シュトゥットガルト放送交響楽団やミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団の指揮者を務める。
録音嫌いだったとされ、大家の割りに録音があまり多く残っていない。

ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団

 ミュンヘンを本拠地として活動する楽団。
設立は1893年と古く、マーラーも指揮台に立ったそうである。
1967年にケンペが、1979年にチェリビダッケが指揮者となった。
現在はティーレマンが指揮者を務める。
チェリビダッケが録音嫌いであったため、この楽団の録音は少ない。
ミュンヘンにはバイエルン放送交響楽団もあり、互いに競い合っている。

第1楽章 16'45"
第2楽章 18'56"
第3楽章   6'56"
第4楽章 14'39"
 合計   57'12

 第1楽章は悠然と響く和音で始まる。
全体的にゆったりとしたテンポだが、緊張感が保たれており、決して間延びした印象は受けない。
一人の英雄が大地を踏みしめ、一歩一歩前進する姿をイメージさせる。
その足取りはとてもしっかりしていて、大地を力強く着実に進んで行く。
 第2楽章はさらにテンポが遅い。
いかにも葬送行進曲らしい荘重な響きが続く。
深く沈んだ演奏で、地底から音が湧き上がって来るようだ。
完全にチェリビダッケのペースに乗せられてしまっている。
この楽章も終始テンションが高く迫力のある演奏だ。
とてつもないスケールの大きさを感じる。
 第3楽章はさすがに軽快にスタートするが、やはりテンポが遅く、厳かな印象もある。
 第4楽章もゆったりしたテンポだ。
他の楽章と同じく、深く、荘重で、スケールの大きい演奏だが、この楽章の特長であるダイナミックさや変幻自在さも表現されていて、さらに優しさや枯れた幽玄な雰囲気まで味わうことができ、多様な表現力はさすがというべきだろう。

 大変スケールの大きな演奏で、しかも緊張感も持続している。
荘重で堂々たるこの演奏は他の指揮者では味わいにくいものだろう。
 演奏時間が57分余りと長いが、若いときのチェリビダッケの演奏は、例えばCD321は1959年で彼が47歳のときの演奏だが、48分台でこの演奏より9分近くも短く、颯爽とした演奏だった。
 晩年のこの演奏スタイルは長い年月を経て到達したものだろう。
なお、以前に紹介したCD320も同じ1996年1月だが、15日なのでこの演奏会の翌日ということになる。
これらの一連の演奏がおそらくチェリビダッケのエロイカの最後の演奏ではないだろうか。

 1年の締めにふさわしい大家の見事な演奏で締めくくることができて、とても良かったと感じている。

CD377 Sergiu Celibidache,Munich Philharmonic Orchestra;1996/1/14

Cheli1996a

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 フリエンド 録音 2009年

<CD 376>

指揮 ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド
演奏 ネザーランド交響楽団
録音 2009年5月

ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド

1963年~ 

 オランダ生まれ、オランダ人の指揮者、ヴァイオリニスト。
ヴァイオリニストとして活躍の後、指揮に活動の重点を移す
1982年にコンバチメント・コンソート・アムステルダムを設立し、指揮者として17、18世紀の音楽の演奏活動を行う。
その後、コンセルトヘボウ管弦楽団をはじめヨーロッパの主要な楽団の客演指揮を多く行う。
2006年からはネザーランド交響楽団の音楽監督を勤めている。

ネザーランド交響楽団

 オランダのオーフェルアイセルを拠点とする楽団。
設立年などは不明であるが、フリエンドを音楽監督として迎え入れてからはオランダのみならず世界レベルの楽団として認識されるようになった。
なお、ネザーランドフィルハーモニーはこれとは別の団体である。

第1楽章 16'42"
第2楽章 12'46"
第3楽章   5'33"
第4楽章 11'19"
 合計   46'25

 第1楽章は程よいテンポと明瞭で歯切れよいリズムで、メリハリがあってとても生きのよいはつらつとした演奏だ。
中盤以降は力強さと熱気が加わる。
 第2楽章は速いテンポで、目が洗われるような鮮明な演奏だ。
中盤以降は鮮明さが一層増し、奥行きが出て立体感も加わる。
 第3楽章はリズムがすばらしく、躍動感を感じる。
そして勢いが最後まで持続される。
 第4楽章は明瞭なリズムに支えられて、力強さとしなやかさを兼ね備えた鮮明な演奏だ。
勢いもあり、曲の流れもよい。

 リズム、勢い、曲の流れがバランスして、大変鮮明な演奏だ。
指揮者のあふれんばかりの才能を感じる。
今後どう発展して行くのかが楽しみな指揮者である。

CD 376 Jan Willem de Vriend,Netherlands S.O.;2009/5

Vriend2009

| | コメント (3) | トラックバック (0)

指揮 下野 録音 2010年

<CD 375>

指揮 下野 竜也
演奏 読売日本交響楽団
録音 2010年9月 ライブ録音

下野 竜也

1969年~ 
 鹿児島生まれ、日本人の指揮者。
大阪フィルハーモニーの研究員として研鑽を積み、その後ウィーンに留学。
2000年の東京国際指揮者コンクール、2001年のブザンソン国際指揮者コンクールに優勝。
国内外で客演指揮者として活躍する。
2006年より読売日本交響楽団の正指揮者となる。
珍しい曲や現代曲にも積極的に取り組む。

読売日本交響楽団

 1962年に設立された日本を代表する楽団のひとつ。
若杉弘、レーグナーなど多くの一流の指揮者が指揮台に立った。
広いレパートリーを誇る。

第1楽章 17'07"
第2楽章 14'16"
第3楽章   5'44"
第4楽章 11'51"
 合計   49'00

 第1楽章は標準的なテンポで、力みがなく落ち着いたおおらかな演奏だ。
研ぎ澄まされた音で整然と曲が進む。
 第2楽章も力が抜けていて、透明感のあるごく自然な演奏だ。
流麗でとても美しい。
中盤以降は透明感の中に力強さと雄渾さが加わって、好ましい演奏だ。
 第3楽章も力みがなく、軽快かつおおらかな演奏だ。
 第4楽章も力みがなく、伸びやかな演奏だ。
リズムが軽やかで、爽快な演奏だ。
ごく自然な演奏の中にも推力と躍動感を感じる。

 とてもおおらかで清々しい演奏で、すっきりさわやかな気分にさせられた。
オーケストラは澄んだ音と的確な技術で、指揮者の要求にきちんと対応している。

CD 375 Tatsuya Shimono,Yomiuri Nippon S.O.;2010/9 Live recording

Shimono2010

| | コメント (4) | トラックバック (0)

指揮 クリヴィヌ 録音 2009年

<CD 374>

指揮 エマニュエル・クリヴィヌ
演奏 ラ・シャンブレフィルハーモニック
録音 2009年12月 ライブ録音

エマニュエル・クリヴィヌ

1947年~ 
 グルノーブル生まれ、フランス人の指揮者。
パリ音楽院でヴァイオリンを学び、コンクールで優秀な成績を修めヴァイオリニストとしてスタートするが、カール・ベームと出会ったことがきっかけで指揮者に転向する。
1976年からフランス放送フィルハーモニーの主席客演指揮者、1987年からリヨン国立フィルハーモニーの音楽監督を務める。
2004年に室内オーケストラのラ・ションブレフィルハーモニーを立ち上げる。

ラ・ションブレフィルハーモニー

 2004年にクリヴィヌにより結成された室内楽団。
ベートーヴェンのほか、メンデルスゾーンやブラームスなどの録音がある。

第1楽章 15'20"
第2楽章 13'52"
第3楽章   5'37"
第4楽章 10'38"
 合計   45'27

 第1楽章は典型的なピリオド奏法である。
超高速のテンポで、勢いが良く、はつらつとして前へと突き進む。
音量の変化にメリハリがあるためヴァイタリティと色彩感のある演奏だ。
 第2楽章も速いテンポで、淡々とした演奏だ。
ビブラートを効かせていないため、一音一音がシンプルに聞こえ、かえってそれが胸に迫るものを感じさせられる。
中盤からはボルテージが上がりハイトーンとなり、ぐっと緊張感が増す。
 第3楽章は整然とした中にも軽快さと力強さがバランスしている。
 第4楽章は初めはさすがに音の重なりや厚みが室内楽的に聞こえてしまう。
しかし、その後の展開は鮮やかで、この指揮者の才能が認識される演奏だ。

 小編成のオーケストラながら、勢いがあって、ボルテージの高い鮮やかな演奏だ。
ピリオド奏法だが決して伝統的な演奏にとどまっていず、明るくはつらつとして、色彩感のある個性的な演奏だ。

CD 374 Emmanuel Krivine,La Chambre Philharmonique;2009/12 Live recording

Krivine2009_2 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 松尾 録音 2005年

<CD 373>

指揮 松尾葉子
演奏 アンサンブルフォルテ
録音 2005年4月 ライブ録音

松尾葉子

1953年~ 
 名古屋市生まれ、日本人の指揮者。
日本で学んだ後、パリに留学。
1982年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し注目される。
帰国後、NHK交響楽団をはじめ国内の主要なオーケストラを指揮する。
1999年にセントラル愛知交響楽団の指揮者となる。
海外ではパリ管弦楽団、ラムルー管弦楽団などを指揮する。
2004年にアンサンブルフォルテを立ち上げ、指揮者となる。

アンサンブルフォルテ

 2004年に松尾葉子により結成された楽団。
東京芸大出身者の若手メンバーを中心に構成されている。

第1楽章 13'50"
第2楽章 14'19"
第3楽章   5'43"
第4楽章 11'30"
 合計   45'22

 第1楽章は速いテンポで、軽快で小気味よい演奏。
重厚さや油切ってギラギラしたところが全くなく、さわやかで清涼感あふれる演奏だ。
 第2楽章も速めのテンポで、比較的淡泊な演奏だが、程良い情感が込められていて、心地よい。
 第3楽章は力みのない軽快で、すっきりとしたさわやかな演奏だ。
 第4楽章も速めのテンポで、整然とした演奏だ。
音の流れがよどみなく、流麗な印象だ。

 小編成のオーケストラに見合った無理のない演奏だ。
テンポが安定していて、ややあっさりとした感はあるが、整った演奏でさわやかな印象が得られた。
きもちよく聴くことができて、後味の良い演奏だ。

CD 373 Yoko Matsuo, Ensemble FORTE;2005/4 Live recording

Matsuo2005

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ガザリアン 録音 2010年

<CD 372>

指揮 ルーベン・ガザリアン
演奏 ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団
録音 2010年4月 ライブ録音

ルーベン・ガザリアン

1971年~ 
 アルメニア人の指揮者。
ヴァイオリニストとして活躍した後、2002年よりヴュルテンベルク室内管弦楽団の指揮者となる。
期待される若手指揮者の一人である。

ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団

 1960年に設立、ドイツのハイルブロンを本拠地とする室内管弦楽団。

第1楽章 17'37"
第2楽章 14'59"
第3楽章   4'23"
第4楽章 11'32"
 合計   48'31

 第1楽章はやや速めのテンポで、力強く、はつらつとしていて、生気あふれる演奏だ。
ボルテージが高く、爆演と言っても良いほどだ。
なお、室内楽団の演奏だがピリオド奏法ではない。
 第2楽章も骨太の演奏だ。
繊細さや感傷は排除して、力強さを前面に出している。
 第3楽章も力強く、激しく、華々しい演奏だ。
 第4楽章も骨太で、力強く、堂々たる演奏だ。
最初から最後まで力感あふれる演奏に終始し、華々しく終わる。

とにかく力強い演奏だ。
力感あふれる英雄像を構築している。

CD 372 Ruben Gazarian, Wurttembergisches Kammerorchesters Heilbronn ;2010/4 Live recording

Gazarian2010

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ハイティンク 録音 1997年

<CD 371>

指揮 ベルナルド・ハイティンク
演奏 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音 1997年9月 ライブ録音

ベルナルド・ハイティンク

1926年~ 

 アムステルダム生、オランダ人の指揮者。
1961年から1987年まで、26年間の長きにわたり、名門、ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団の指揮者を務める。
その間、69年から79年までロンドン交響管弦楽団の指揮者を兼ねる。
その後2010年までシカゴ交響楽団の指揮者を務めた。

ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

 1842年に設立され、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団と並ぶ世界で屈指の楽団である。
ベルリンフィルは楽員の門戸を世界に向けて開いているのに対し、ウィーンフィルは伝統を重んじ、楽員を自国出身の男性のみで構成していたが、レベルの維持のため最近は他国の出身者や女性にも門戸を開くようになった。
1930年代から専属指揮者を置かず、客演指揮者制を採っている。
なおメンバー全員がウィーン国立歌劇場管弦楽団員でもあり、コンサートとオペラの両方で活動している。

第1楽章 18'25"
第2楽章 15'16"
第3楽章   5'58"
第4楽章 11'51"
 合計   51'30

 第1楽章はゆったりしたテンポで、オーソドックスで折り目正しい演奏だ。
テンポ、リズム、音量がバランスしている。
それだけでなく、洗練されていて、まろやかさもある。
極上のウィスキーのように上品で、熟成された芳醇な香りをもつ演奏だ。
 第2楽章は自然なテンポで適度な起伏の中に情感が込められている。
やはり洗練されていて上品な演奏だ。
中盤からは音の空間的な拡がりとスケールの大きさが加わる。
 第3楽章は軽快で小気味よく、かつ大らかで品良くまとめている。
 第4楽章も劇的な表現を避け、程良いダイナミックさをもち、穏やかで格調高い演奏に終始している。

 ハイティンクの演奏は派手さやパフォーマンスを狙うのではなく、正攻法で聴き手をじわりじわりと引き込む演奏スタイルだ。
ウィーンフィル本来の優雅さとしなやかさを引き出し、格調高い演奏を展開している。

CD 371 Bernald Haitink Vienna PO. ;1997/9 Live recording

Haitink1997

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ミュンフン 録音 2002年

<CD 370>

指揮 チョン・ミュンフン
演奏 東京フィルハーモニー管弦楽団
録音 2002年6月 ライブ録音

チョン・ミュンフン

1953年~
韓国 ソウル生

幼い頃、家族とともにアメリカへ移住した。
ピアニストとしてデビューしたが、すぐに指揮者としてアメリカで再デビューした。
その後、活躍の場をヨーロッパへ移し、各地で活躍し、2001年にフランス国立放送管弦楽団の音楽監督、2005年からソウルフィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務める。

東京フィルハーモニー管弦楽団

日本では最古の楽団である。
1911年に名古屋に設立され、1938年に東京に移る。
1946年に東京フィルハーモニー交響楽団という名称となる。
2001年に新星日本交響楽団と合併した。
新国立劇場でオペラやバレエの演奏をするなど幅広く活動している。

第1楽章 16'36"
第2楽章 16'29"
第3楽章   5'29"
第4楽章 11'26"
 合計   50'00

 第1楽章は程良いテンポと的確なリズムで、とても安定した演奏だ。
標準的というかお手本になりそうな心地よい演奏だ。
整然とした中に熱さもこもっており、品格と熱気がミックスされた演奏だ。
 第2楽章は極端に抑えた弱音で始まる。
程良いテンポで、音量の変化をうまくつけて、メリハリのある演奏だ。
中盤以降は底力を感じる雄大な演奏が展開される。
 第3楽章は安定したテンポとリズムで、メリハリのある力強い演奏だ。
 第4楽章はやや速めのテンポで、力強く、熱い演奏だ。
緊張感もあり、引き締まった演奏だ。

 2002年から2004年にかけて、チョン・ミュンフンと東京POによるベートーヴェンの交響曲の全曲のライブ演奏が行われた。
ミュンフンは初回の演奏会にエロイカを選んだ。
彼はきっとこの曲の指揮に自信を持っていて、初回の演奏会を成功させ、勢いを付けようとしたのではないだろうか。
事実、この演奏はテンポが安定していて、楽章毎にそれに見合った演奏スタイルをとり、品位があり、かつ熱気のある名演である。
オーケストラも重量感のある音色で、緊密かつ自在な演奏を行った。

CD 370 Chung Myung-Whun Tokyo P.O. ;2002/6

Chung2002

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ポリツィ 録音 1982年

<CD 369>

指揮 アントニノ・ポリツィ
演奏 ブダペスト交響楽団
録音 1982年11月

アントニノ・ポリツィ

 1928年~
ウーディネ生れのイタリア人指揮者。
はっきりした経歴はわからない。
現在はベニス在住で、法律学博士とのことである。
音楽は晩学だそうで、70年代にフェニーチュ歌劇場の指揮者として活動を開始している。
本名を隠して録音活動をしていたそうで、いわゆる幽霊指揮者であった可能性もある。
ベートーヴェンの交響曲を10年以上研究し、1982年~1994年にかけて全曲の録音を果たしている。
これらは本名で録音している。
はっきりしたことは不明だが、本業は法律家で、音楽は余技であるのかも知れない。

ブダペスト交響楽団

1943年にハンガリーのラジオ用のオーケストラとして設立される。
著明な指揮者を客演指揮者として招き、活動を活発化させている。
1993年からヴァシャーリが音楽監督を勤めている。

第1楽章 14'45"
第2楽章 15'55"
第3楽章   5'51"
第4楽章 11'39"
 合計   48'10

第1楽章はテンポはやや速めであるが、適度に緩急の変化をもたせている。
リズムはやや浅めであるが、歯切れがよい。
音量も巧みに変化をもたせている。
音色は明るく、整然としていてきもちよい演奏だ。
第2楽章は標準的なのテンポで、整然としていて美しい演奏だ。
弱音の使い方が巧みであり、情感も十分込められている。
イタリア人らしく、十分に歌わせている。
第3楽章は軽快で優美な演奏である。
第4楽章は快適なテンポと軽快なリズムで、整然としていながらも流麗な演奏だ。

どの楽章もゴツゴツとした感じは全くなく、すっきりとしていてさわやかな印象の演奏だ。
ポリツィはテンポやリズムを十分研究し、また例えばスケルツオとは何かなどを原点に戻って考えたそうである。
テンポや音量に巧みに変化をつけ、演奏の流れもよく、研究した成果が十分に現れていると感じられる。
熟練した技をもっていて、よく練られた演奏なので、余技として音楽をやっている人のようには思えない。
オーケストラも水準以上のレベルにあると感じられた。
なお、ベートーヴェンの交響曲全曲の録音では、ポリツィはエロイカを最初に録音している。
この曲の演奏に自信をもっていて、まずこの曲の録音を成功させて波に乗ろうとしたのではないだろうか。

CD 369 Antonino Polizzi Budapest SO. ;1982/11

Polizzi

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 アツモン 録音 2010

<CD 368>

指揮 モーシェ・アツモン
演奏 トスカナ管弦楽団
録音 2010年4月

モーシェ・アツモン

 1931年~
ブダペスト生れのイスラエル人指揮者。
1944年にイスラエルへ移住。
チェロとホルンを学び、当初はホルン奏者となるが、指揮者へ転向し多くのコンクールで入賞する。
ヨーロッパ各地の主要なオーケストラで客演をする。
シドニー交響楽団、名古屋PO、東京都SOの首席指揮者を歴任する。

トスカナ管弦楽団

1980年設立のフィレンツェを本拠地とする総勢45人の室内楽団。
イタリアでは最高の室内楽団とされる。
バロックから現代曲までレパートリーは広い。

第1楽章 15'49"
第2楽章 16'11"
第3楽章   6'28"
第4楽章 12'53"
 合計   51'09

第1楽章は標準的なテンポで整然とした穏やかな演奏に終始する。
リズムは軽く、テンポの揺れもなく、静かに構えた第一楽章だと言える。
第2楽章はゆったりとしたテンポで、トーンを抑えた神妙なスタートだ。
その後は淡々とした演奏で、曲の流れがごく自然だ。
中盤から終盤にかけては尻上がりに盛り上がりを見せ、心を打つものがある。
この楽章は弱音を効果的に使っている。
第3楽章も穏やかな流れの演奏で、やはり弱音に重点を置いている。
第4楽章も自然で整った演奏だ。
変奏の切り替えも自然である。
フィナーレは華やかに終わる。

室内楽団なので、音に厚みは感じられないが、力に頼らず、自然で穏やかな演奏だ。
弱音を効果的に使う整った美しい構成の演奏で、室内楽団の特長を十分に活かした演奏だ。

CD 368 Moshe Atzmon Toscana O. 2010/4

Atzmon2010

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ダウスゴー 録音 2002

<CD 367>

指揮 トーマス・ダウスゴー
演奏 スウェーデン室内管弦楽団
録音 2002年10月

トーマス・ダウスゴー

1963年 コペンハーゲン生、デンマーク人の指揮者。
デンマークで学び、デンマーク、北欧、アメリカで研鑽を積む。
1993年に指揮者としてデビューする。
1997年にスウェーデン室内Oの音楽監督、2004年にデンマーク放送SOの首席指揮者となる。
バイエルン放送SO、ゲバントハウスOなどヨーロッパや北米の主要なオーケストラの客演指揮者としても活躍している。

スウェーデン室内管弦楽団

 1995年に設立され、オスロを本拠地とする総勢38人の楽団。
近年演奏や録音に積極的で、地元とツアーを合わせ年間90回のコンサートを行う。

第1楽章 15'39"
第2楽章 12'44"
第3楽章   5'21"
第4楽章 10'16"
 合計   44'00

 第1楽章はピリオド奏法による快速なテンポのダイナミックな演奏だ。
フルオーケストラも顔負けの生気あふれる演奏だ。
 第2楽章の序盤はビブラートを利かせていないことと速いテンポのため、ややあっさりとした印象だ。
ただし、リズムと音量、フレージングに抑揚を利かせ、単調さや情緒不足にならないように配慮している。
中盤以降は音量の切り替えに幅をもたせて、堂々たるダイナミックな表現の演奏を展開している。
 第3楽章は速いテンポとダイナミックで緊張感のある演奏が続く。
 第4楽章も速いテンポでダイナミックな演奏だ。
キレのあるリズムと音量の切り替えによって、音の厚みの不足をカバーし、聴き応えのある演奏に仕上げている。

 ダウスゴーは室内オーケストラでもフルオーケストラに負けないようなダイナミックな演奏を心がけているようだ。
この試みはかなり成功しているようだ。
ただし、室内オーケストラの特長をもっとアピールする演奏をしてもよかった気がする。

CD 367 Thomas Dausgaard Swedeish Chamber O ;2002/10

Dausgaard2002

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ネシュリング 録音 2008年

<CD 366>

指揮 ジョン・ネシュリング
演奏 サンパウロ交響楽団
録音 2008年3月

ジョン・ネシュリング

1947年サンパウロ生、ブラジル人の指揮者。
ピアノと指揮を学び、スワロフスキー、バーンスタイン、小澤に師事する。
ヨーロッパ各地の歌劇場で指揮活動を行うが、1980年にブラジルに戻り、サンパウロやリオデジャネイロの劇場で指揮者となる。
その間アメリカやヨーロッパでも活動をしている。
1997年から2009年までサンパウロ交響楽団の音楽監督を務める。
また映画音楽の作曲も行うなど多彩な活躍をしている。

サンパウロ交響楽団

 1954年に設立されたブラジルの楽団。
1997年にネシュリングが音楽監督になって以降めざましい活躍をし、南米を代表する楽団となり、世界的にも認められるようになった。

第1楽章 16'01"
第2楽章 14'49"
第3楽章   5'31"
第4楽章 10'36"
 合計   46'57

第1楽章は速いテンポでリズムが歯切れよく、軽快な演奏だ。
独特のリズムはピリオド奏法を意識したのだろうか。
音色は明るく、開放的な印象だ。
第2楽章も速めのテンポであっさりした演奏だが、情感は込められている。
中盤から終盤も音量の変化は節度あるもので、劇的な表現は意図していないようだ。
第3楽章も軽快で明るい印象だが、時折勢いのある所も見せる。
第4楽章もテンポがとても速く、変奏が次々に切り替わって行く印象だ。
重厚さを排除し、明るく色彩豊かな演奏だ。

 過激な表現を避け、全体的にはこぢんまりした演奏だ。
代わりに軽快さと色彩の豊かさが前面に押し出されている。
ネシュリングはベートーヴェンの交響曲をハイドンやモーツァルトのものの延長線上にあると考えているのかも知れない。
 サンパウロ交響楽団もしっかりした演奏を展開しており、南米のオーケストラの存在価値をきちんと主張しているようだ。
音色はとても明るい。

CD 366 John Neschling;Sao Paulo SO

Neschling2008

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 サラステ 録音 2001?

<CD 365>

指揮 ユッカ=ペッカ・サラステ
演奏 スコットランド室内管弦楽団
録音 録音年月不明(プレスは2001年)

ユッカ=ペッカ・サラステ

フィンランド人の指揮者。
ヴァイオリンと指揮を学び、当初はヴァイオリン奏者としてオーケストラで活躍。
1980年にヘルシンキPOを指揮し、デビュー。
1985-91年はスコットランド室内O、1994-2001年はトロントOの首席指揮者、音楽監督を務める。
2010年からはWDRケルン放送Oの音楽監督を務めている。

モスコットランド室内管弦楽団

 スコットランド室内管弦楽団は1974年に設立され、イギリスのエディンバラを本拠地とする楽団である。
サラステやマッケラスが指揮者を務めた。

第1楽章 17'07"
第2楽章 15'05"
第3楽章   5'20"
第4楽章 12'22"
 合計   49'54

第1楽章は標準的なテンポで、リズムが明瞭で整然とした演奏である。
響きも豊かで、テンポ、リズム、音量のバランスが良い。
室内オーケストラを率いての演奏だが、ピリオド奏法ではない。
第2楽章も自然な中にも整った美しい演奏だ。
テンポや音量の揺れもなく、オーソドックスで気持ちよい演奏だ。
第3楽章はリズムが活き活きとしていて、軽快なテンポと相俟って心地よい演奏だ。
第4楽章も整然としていて、自然な流れの中で、巧まずに毅然さと多様な変化が表現されている。

 室内オーケストラの演奏なので、フルオーケストラのような重厚で壮大な響きはないが、整ったバランスの良い演奏だ。
テンポや音量を揺らすようなことをせずに聴き応えのある演奏ができることを証明している。
指揮者のセンスの良さが感じられる好感のもてる演奏だ。
オーケストラも透明感のある音で、整った演奏を展開していて見事である。

CD 365 Jukka=Pekka Saraste ;Scottish Chamber O 2001

Saraste2001 .

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ドゥナルク 録音 2000年

<CD 364>

指揮 オーガン・ドゥナルク (オハン・ドゥリアン)
演奏 モスクワ交響楽団
録音 2000年 ライブ録音

オーガン・ドゥナルク (オハン・ドゥリアン) 1922~

エルサレム生
イスラエル人の作曲家、指揮者。
いわゆる幻の指揮者と言われる人達の一人で、経歴などははっきりしない。
ジャン・マルティノンに師事し、ヨーロッパやロシアで指揮活動をしている人のようだ。
彼はトスカニーニやカラヤンなどの大指揮者と比肩し得る指揮者であると高く評価する向きもあるようだ。
録音もいくつか残されている。

モスクワ交響楽団

1989年に設立された比較的新しい楽団である。
1930年に設立されたモスクワ放送交響楽団や1951年に設立されたモスクワフィルハーモニー管弦楽団とは別の団体である。

第1楽章 19'32"
第2楽章 17'14"
第3楽章   6'53"
第4楽章 13'29"
 合計   57'08

第1楽章はかなりゆっくりしたテンポだが部分的にはもっと遅い部分や速い部分があり、テンポは揺れている。
リズムは決して歯切れ良いとは言えず、粘り気味で重い。
トーンは全体的に大きく、変化は小さい。
楽章全体ではドロドロとした印象だ。
第2楽章もゆっくりしたペースで、リズムは重く、全く飾らない演奏で、通常情感を込めた演奏が多いのだが、逆に情感を排除したような印象だ。
中盤からは重いリズムは変わらず、深く沈んだ印象となる。
序盤が飾らない演奏だっただけに、中終盤の深さが印象的である。
第3楽章もゆったりしたテンポで、リズムもやや重いため、よくある軽快な印象とは異なり荘重な印象である。
第4楽章もゆったりとしたペースで、相変わらずリズムが重い。
打てば響くようなレスポンスの良い演奏では決してない。
テンポはかなり揺れている。
多くの変奏曲で構成され、変化の多い楽章であるが、あまりそれが実感されない演奏スタイルだ。

比較的新しい録音だが、音はクリアーではなく、録音状態はあまり良くない。
これで損をしている感じもある。
この演奏は良くある重厚な演奏でもなく、軽快できびきびした演奏でもない一風変わった演奏だ。
重い演奏だ。
重いと言っても重厚ではなく、鈍重と言っても良いだろう。
画一化されないユニークで一風変わった演奏で、こういう演奏があってもよいのではないだろうか。

CD 364 Ogan Durjan'narc (Ohan Duryan) ;Moscow SO 2000

Dujannarc2000

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 レヴァイン 録音 2010年

<CD 363>

指揮 ジェームス・レヴァイン
演奏 ボストン交響楽団
録音 2010年2月 ライブ録音

ジェームス・レヴァイン 1943~

アメリカ オハイオ州シンシナティ生

アメリカ人の指揮者、ピアニスト。
ジュリアード音楽院を卒業後、70年から指揮活動を開始する。
73年にメトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席指揮者、75年に同楽団の音楽監督に就任する。
2004年にはボストン交響楽団の音楽監督も兼任し、アメリカのクラシック音楽界の中心人物としてオペラとコンサートの両方で活躍している。

ボストン交響楽団

ボストン交響楽団は1881年に創設されたアメリカでも屈指の名門オーケストラである。
アメリカで最もヨーロッパ的な楽団とされる。
クーセヴィッキー、モントゥー、ミュンシュなどの巨匠が指揮者を務め、名声を高めた。
小澤征爾も1973年から2002年まで指揮者を務めた。

第1楽章 17'49"
第2楽章 15'58"
第3楽章   5'41"
第4楽章 11'50"
 合計   51'18

第1楽章は、テンポは中庸な速度で安定していて、リズムは歯切れがよくレスポンスも良く、堂々としていて明快で伸びやかな演奏である。
テンポにブレがなく、大変安定していて全く申し分ない快演である。
第2楽章は、序盤はトーンを抑え、美しく情感を込めた演奏だ。
中盤から後半の演奏もテンポ、リズム、トーンのバランスが良く、整った見事な演奏だ。
第3楽章もテンポ、リズムが整っていて、明快な演奏である。
第4楽章もテンポ、リズム、構成のすべてにおいて、申し分ない素晴らしい演奏だ。

この演奏は、私がかねてより理想的と考えている演奏に近いものだ。
テンポ、リズムや曲の運びも完璧で、演奏技術も素晴らしい。
ただ、この演奏はあまりにまとまり過ぎていて、遊び、スキ、乱れが全くない。
まるで精密機械にコントロールされたかのような演奏だ。
従って、立派な演奏の割りに、それに見合うほどの感動が伝わってこない。
例えは良くないかも知れないが、非の打ち所のない美女よりも、わずかな欠点のある女性の方が魅了を感じるような感じだろうか。
大変立派な演奏に対して失礼な表現かも知れないが、時間を置いて再度聞き直してみると、大きな感動が得られるかも知れない。

CD 363 James Levine Boston SO 2010/2

Levine2010

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ムラヴィンスキー 録音 1961年

<CD 362>

指揮 エフゲニー・ムラヴィンスキー
演奏 レニングラードフィルハーモニー管弦楽団
録音 1961年6月 ベルゲン音楽祭のライブ録音

エフゲニー・ムラヴィンスキー

1903~1988年
ロシア サンクト・ペテルブルグ生
ロシア人の指揮者。
早くに父を亡くし、アルバイトをしながらレニングラード音楽院で学ぶ。
マリンスキー歌劇場の副指揮者を務めた後、全ソ連指揮者コンクールに優勝し、1938年にレニングラードフィルハーモニー管弦楽団の指揮者となる。
以後亡くなるまで50年間の長きに渡りこの楽団の指揮を執る。
ムラヴィンンスキーはレニングラードフィルとともにロシア国内はもちろんヨーロッパやアメリカへ演奏旅行を行う。
またロシアの作曲家の作品の多くを初演している。
それらの功績に対しロシアはもちろんヨーロッパ各国からも数々の栄誉を受けている。

レニングラードフィルハーモニー管弦楽団

レニングラードフィルハーモニー管弦楽団は1882年に創立された楽団で、1938年にムラヴィンスキーが指揮者に就任後50年間に渡り指揮者を務め同楽団の名声を高め、ロシアはもちろん全ヨーロッパでも屈指の楽団と評価された。
現在はサンクト・ペテルブルグフィルハーモニー管弦楽団と改称されている。

第1楽章 13'18"
第2楽章 15'01"
第3楽章   5'26"
第4楽章 11'38"
 合計   45'23

第1楽章は、とても速いテンポで、叩きつけるような激しいリズムの緊迫した演奏だ。
オーケストラは一糸乱れず、激しくかつ厳しい演奏を展開して行く。
もちろん単なる絶叫型の演奏ではない。
強音と弱音の切り替えが巧みで、単調さは全く感じない。
鋼(はがね)のような強靱な演奏だ。
第2楽章は、冒頭で管楽器がたっぷりビブラートを効かせる。
弦のアンサンブルも緊密である。
ここでも音の強弱、緩急の取り方が自然かつ巧みで、濃い陰影をもつ大変彫りの深い演奏だ。
中盤以降も見事な合奏が続き、雄大な演奏が展開されて行く。
第3楽章はひたすら速いテンポと激しいリズムに終始する。
第4楽章もテンポが速く、リズムも激しく、打楽器、管楽器、弦楽器が一体となった激しく、鋭く、緊迫した構成の演奏である。
集中力と推進力がすごい。
オーケストラは速いテンポでも乱れることなく、緊密なアンサンブルは全く隙がない。
後半の静寂部で一息つき、ほっとするのも束の間、激しい合奏のフィナーレとなる。

この演奏の集中力、推進力は尋常ではない。
冷徹と思えるほど、とても厳しく、激しい演奏だ。
この指揮者とオーケストラの過去に紹介した2つの演奏よりも激しく厳しいものだ。
指揮者とオーケストラの凄さを存分に見せつけられた。

CD 362 Mravinski Leningrad PO 1961/6

Mravinsky196106

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 秋山 録音 2000年

<CD 361>

指揮 秋山和慶
演奏 小牧市交響楽団
録音 2000年6月 ライブ録音

秋山和慶 1941~
日本人の指揮者

 音楽一家に生まれ、ピアノを勉強するが、斎藤秀雄氏の元で指揮者の道を選ぶ。
1964年に東京交響楽団を指揮し、デビューする。
以後、広島交響楽団、九州交響楽団、東京交響楽団の音楽監督を務める。
古典から近代の作品まで幅広いレパートリーをもつ。
海外でもカナダ、アメリカ、ヨーロッパのメジャーなオーケストラを指揮し、世界的な指揮者として活躍している。

小牧市交響楽団

2000年2月に発足した愛知県小牧市を本拠地とするプロの楽団。
吉田行地氏が指揮者、秋山和慶氏が名誉指揮者としてスタートする。
2007年に中部フィルハーモニー交響楽団に改称する。
2010年に秋山氏が首席指揮者となる。

第1楽章 15'48"
第2楽章 16'14"
第3楽章   6'06"
第4楽章 12'17"
 合計   50'25

第1楽章は穏やかで整然としたスタートだが、次第に勢いを増す。
小気味よいテンポで、華やかさと流麗さがバランスした伸びやかな演奏に移行する。
安定したテンポに乗って曲の流れがスムーズだ。
音の強弱の幅が絶妙で、きもちよい。
第2楽章は程良いテンポで、各パーツがしっかり自分の仕事を果たしている。
しっとりとして心地よい流れが続く。
中盤の盛り上がりも自然で、重厚でスケールの大きさも十分である。
この楽章も曲の流れが良い。
第3楽章はテンポとリズムが安定していて、軽妙さと力強さが両立して、やはり流れの良い演奏だ。
第4楽章も安定したテンポとリズムをベースとして、伸びやかな演奏が展開される。
弦と管が乱れることなく緊密に連携している。
その結果、この楽章の華やかで多様な曲想がうまく表現されている。
そして飽きることなくフィナーレを迎えることとなる。

このCDはオーケストラ設立後の第1回目の定期コンサートのライブ録音である。
従って、何が起きても不思議はないと思われたが、伸び伸びとして流麗な演奏が展開されている。
特に弦のアンサンブルが見事だ。
オーケストラはよく健闘したと言えるが、オーケストラの力を十二分に引き出した秋山氏の力量はさすがである。
まったく素晴らしいオーケストラが誕生したものだ。
このCDはこの楽団にとってまさに記念碑となるものだろう。

CD 361 Kazuyoshi Akiyama Komaki city SO 2000/6

Poa

| | コメント (2) | トラックバック (0)

指揮 ヤノフスキー 録音 2002年

<CD 360>

指揮 マレク・ヤノフスキー
演奏 オスロフィルハーモニー管弦楽団
録音 2002年4月 ライブ演奏

マレク・ヤノフスキー 1939~
ポーランド ワルシャワ生

 ドイツのオーケストラや歌劇場の指揮者として研鑽を積む。
2002年にベルリン放送交響楽団の音楽監督となる。
また2005年にはスイスロマンド管弦楽団の音楽監督も兼任している。

オスロフィルハーモニー管弦楽団

1987年に設立されたクリスチャニア・フィルハーモニー管弦楽団(クリスチャニアはオスロの旧名称)が母体となって、1919年にオスロフィルハーモニーとして発足した。
ヘッゲが31年間にわたりこの楽団の育成に貢献した。
その後、ブロムシュテットやヤンソンスが首席指揮者に就任し、世界的な楽団として認められるようになった。

第1楽章 16'35"
第2楽章 15'32"
第3楽章   5'40"
第4楽章 11'56"
 合計   49'43
 
第1楽章は速いテンポとキレのあるリズムで、勢いと生気を併せ持つ演奏を展開している。
曲の骨組みもしっかりしている。
第2楽章はやや速めのテンポで、整然とした演奏だ。
格別に美しさや情感を盛り込んだものではなく自然な印象だが、この楽章もしっかりした構成である。
第3楽章もパワーはやや控え目だが、自然な流れの演奏だ。
第4楽章は速いテンポとキレのあるリズムで、きびきびとしていて、流れの良い演奏だ。
華やかさもあり、飽きずに最後までしっかり聴かせてくれる。

ヤノフスキーはメジャーな2つの楽団の音楽監督を務めるだけあって、オーケストラをうまく牽引しまとめる力をもっている。
曲の各部分毎には際だつ印象はないが、楽章全体の構成がしっかりしていて、手堅くまとめている。

CD 360 Marek Janoeski Oslo PO 2002/4

Janowski2002

| | コメント (2) | トラックバック (0)

演奏 プルーデルマッハー 録音 1985年

<CD 359>

演奏 ジョルジュ・プルーデルマッハー ピアノ独奏
録音 1985年9月

ジョルジュ・プルーデルマッハー 1944~

フランス ブレ生、フランス人のピアニスト。
ゲザ・アンダなどに師事、1967年にピアニストとしてデビュー。
フェラス、ミルシティン、ギトリス、ヘフリガーなどの伴奏を勤める。
また、ショルティ-シカゴ交響楽団、ブーレーズ-ロンドン交響楽団、ドホナーニ-フランス国立管弦楽団などと競演する。

第1楽章 15'15"
第2楽章 16'42"
第3楽章   6'14"
第4楽章 13'04"
 合計   51'15

第1楽章は確かなテクニックで、堂々とした演奏が展開される。
程良いテンポで、シンフォニックな響きが冴え渡る。。
ピアノ版で最も映えるのは第2楽章ではないだろうか。
誰の演奏を聴いてもピアノのモノトーンの響きに胸がキュンとなってしまう。
プルーデルマッハーはゆったりとしたペースだが、よどみがなく、心の琴線に触れる演奏を展開している。
第3楽章のピアノのスケルツオもよいではないか。
転がすような音はピアノにマッチしている。
プルーデルマッハーは実に軽快に弾きこなしている。
ただし、ホルンの牧歌的な響きの代替はピアノでは少々厳しい。
第4楽章も安定したテクニックで堂々と弾きこなしているが、この楽章はピアノではやや単調に聞こえてしまう。
これは致し方ないことであろう。

プルーデルマッハーは全楽章を通して安定したテクニックで堂々とした演奏を展開している。
弱音もきれいである。
ただし、2、3楽章は良いが、1、4楽章は物足りなさが残ってしまう。
しかし、オーケストラ版では聞こえなかった音が聞こえるのはピアノ版ならではの特長だろう。
エロイカをピアノで楽しめるというのはとてもぜいたくなことである。
これは「ハンマークラフィア」に匹敵する壮大なピアノソナタ「エロイカ」と言ったところだろうか。
ピアノへの編曲の労を厭わなかったリストに感謝しなければならない。

CD 359 Georges Pludermacher Pf 1985/9

Pludermacher1985

| | コメント (0) | トラックバック (0)

指揮 ヨッフム 録音 1980年

<CD 358>

指揮 オイゲン・ヨッフム
演奏 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音 1980年11月 ライブ録音

オイゲン ヨッフム 1902~1987
ドイツ バーベンハウゼン生

 ヨッフムはバイエルン放送交響楽団、アムステルダム コンセルトヘボウ管弦楽団、バンベルク交響楽団などの指揮者を務めたドイツ音楽の巨匠である。
特にブルックナーの権威者とされる。

アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団は1888年に設立され、オランダのアムステルダムを本拠地とする名門楽団で、マーラーもしばしば指揮台に立った。
メンベルベルグが長く指揮者を務め名声を高めた。その後はハイティンクなどが指揮者を務めた。
この録音当時はアムステルダム・コンセルトヘボウの楽団名だが、近年はロイヤル・コンセルトヘボウと称される。

第1楽章 19'01"
第2楽章 16'17"
第3楽章   6'21"
第4楽章 12'20"
 合計   53'59

第1楽章はゆったりとしたテンポの演奏だ。
リズム、テンポ、音量の幅とも自然で安定していて、全くオーソドックスな演奏だ。
程良い伸びと勢い、メリハリがあり、心地よい演奏だ。
第2楽章もゆったりとしたペースで、あまり抑揚をつけず、自然な流れの演奏だ。
テンポとリズムは安定している。
音量も抑えるべき部分は抑え、鳴らすべき所では十分鳴らしてコントロールが巧みだ。
第3楽章も自然な中にもメリハリがあり、安定した演奏だ。
第4楽章は多様な変化のある楽章なので、演奏者により出来、不出来の差が大きい。
ヨッフムはこの楽章はやや速めのテンポを取り、テンポや音量をうまく制御して、自然さを損なわず、推進力と緊張感を保った良い状態を最後まで維持している。

ヨッフムはドイツ音楽の大家とされるが、この演奏は大家風のものではなく、自然でオーソドックスなものだ。
しかしテンポや音量の幅に変化を持たせ、メリハリがあって、随所でライブ特有の緊張感と熱さを感じさせられる良い演奏だ。

CD 358 Eugen Jochum Amsterdam Concertgebouw O 1980/11

Jochum1980

| | コメント (2) | トラックバック (0)

«指揮 ナガノ 録音 2010年